阿曽原温泉小屋

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小屋は、営業しませんから!

2024-07-17

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どうすんのよ!(小屋で使う予定のコメが専用冷蔵庫で・・)

今シーズンの営業休止をお伝えいたしましたが、先日から自宅への「予約電話」が何件か入ったかと思えば・・・隣の小屋に予約電話が入り「阿曽原から向かう予定ですが、阿曽原小屋が電話に出てくれなくて・・・」と連絡が入ったので「阿曽原小屋は今年は営業しないはず」と伝えたけれど翌日も翌々日も同じ人から同じ予約が入って来たと連絡がありました??

元旦の地震災害で、今シーズンのトロッコ列車の全線運行しません! (三月に10月に復旧を目指しているとの情報が流れたからか?)

小屋の部材を乾かすために小屋は建てるだけ建てましたが、内装・厨房等々宿泊者を受け入れる体制は取っておりません。

欅平からの入下山が出来ない中、他ルート(白馬線・唐松線等)からの入山者は殆ど見込めませんし、来られたとしても食材・燃料・飲料等の補給も出来ません。

他の山小屋の様に物輸ヘリも出来ない訳ではありませんが、そもそも入山者が見込めない中でチャーターする訳にもゆきませんので営業休止といたしました。

ただし「下の廊下」の整備が終了して歩行可能になるようでしたら、黒部ダムからの往復登山者の為に「キャンプ場管理」だけは行おうかと考えております。

毎年若干ですが車の回送等の関係で黒部ダムからの往復で歩かれる方がおられますが、入山者が有れば事故・事案も発生するだろうし、指定キャンプ場以外でキャンプされる方が出れば登山道が特殊(断崖の中の細い道)なので転落事故・ゴミ廃棄・トイレ場所等々の問題も出て来るのではないかと心配しての対応です。(元気な方は「今年は阿曽原が空いている!」って入って来られる方もおられるのでは?)

あくまでも「下の廊下」整備が無事終了したらの対応です。

正直に言えば、下界でアルバイトしていた方が収入になるのは分かっているのですが(大型二種免許保有の私とすれば、富山の路線バス運転手の募集CMで支度金100万円!に釣られそうになったのですが・・) みんなの黒部の管理を国から任されているのだからシャーないけど、これも務め!だと考えることにして・・・今だから出来る事!(暇潰し?)をあれこれ妄想しているところです。

※御礼!

先日 「北アルプストレイルプログラム」 が始動したことを紹介させていただきましたが、事務局から「早速、数件振込がありました」との連絡が入りました。

このページを見ての振込とは限りませんが・・・早々にアクションを頂き感謝!感謝!です。

誰のために?ではなく!

2024-07-13

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皆の山を、ズ~ッと楽しむために!

前ページの補足ですが・・・

なんで山小屋が登山者から金銭の徴収するの? 役所に任せておけばいいのでは? 税金を投入すれば? 等々と思われる方もおられるかもしれません。

いままで管理・整備主体があいまいなまま、現場(山小屋・ガイド等)に任されて「綱渡り状態」で行われてきた面もありました。

それは現場に一番近く現場の変化を把握しつつ利用者と直接接して苦労している姿を見て来たからで「誰かがやらねば利用者が困る」ってことで頑張って来たのですが、コロナ禍での収入減・ヘリコプター代金等値上がりなどで、現場も余力がなくなって来てしまいました。

いわゆる大きめな工事は別として、普通の草刈り等の整備に土建会社・森林組合等が入って来ないのは何故か?ってことなのですが、要は業者さんが引き受けるには「割に合わない」からに他なりません。(どっかの猟友会が「ヒグマ駆除」の日当の低さに委託拒否がニュースになってましたが、そこまでとは言いませんけど・・)

ちなみに登山道改修・新設等大きな工事は国・県の予算で、一般の草刈りや軽微な整備は地元行政が負担してますが、草刈り予算増額を地元行政等に要望しても、例えば黒部市の奥山の登山道の利用者は??ほとんど富山県外の方々であり、それに従って遭難事故も連動する訳で・・・黒部市で税金を納めておられる方の大多数の方にしてみれば、あまりにも負担額が多くなれば「自分に関係ないところに整備費と山岳遭難対策体制費用遣うのは!」って思われる方も出て来るのでは?

話しは逸れましたが、そんなこんなで綱渡りで行って来たのが立ち行かなる危機感が現場ではあったのですが、これは黒部エリアだけではなく北アルプス全域だけではなく全国の山域で問題になっていた事です。

登山道が出来上がって来た経緯・整備システム(法)の不備・日本国の登山文化?等々、取り組まねばならないところはあまりにも多いのですが・・・外野でワーワー言うだけで?そのままにしておくわけにはゆきません。

山小屋は現場で日本国の宝たる「山」を預かる者として、整備・管理に関って来ましたし現場と利用者の事を一番よく知る立場に有るし「現場でかいた汗」は説得力が有るはずなのだから?、管理者である国・県等行政や関係機関と共に保全と利用に協力してゆくのは当たり前だと考えるてしまうのですが。

山小屋が管理費徴収するのはどうなの?って登山者もおられるだろうし・・・正直言えば車が横付けできる様な便利な立地の山小屋の中には「そんなこと役所に任せておけば」って温度差は有るとは思いますが、大切な「山」を守ってゆくために現場で利用者に理解してもらい山全体の為に山小屋組合をまとめるために動くのも各地区の山小屋組合長の務めかな~なんて??(また煙たがられるだろうな・・・)

動き出します!(御理解・御協力のほど御願い致します)

2024-07-13

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「北アルプストレイルプログラム」の概要説明(詳細はQRコード・リンクから)

「北アルプストレイルプログラム」 が動き出します。

持続可能な登山道維持の実現を目指し、利用者や地域関係者とともに登山道維持に協力できる枠組みを検討を進める取り組みです。

我々山小屋の仕事は「山を楽しんで無事に帰って頂くためのサポート」です。

そのためには、何が出来るのか? 何をしなければならないのか? 当ページでは、登山道整備・山岳遭難の現状等もお伝えしてきました。

しかし今まで通りの管理・整備方法のままでは、立ち行かなくなり結果として登山道が荒れれば、遭難事故が増える・環境保全に支障を来す等の問題が発生してしまうのではないかと危機感を抱いておりました。

富士山の山梨県側でも「入山料システム」が導入されましたが、いよいよ北アルプスの富山県側でも「北アルプス富山側登山道等維持連絡協議会」を立ち上げて試験的ですが取り組みが始まることになりました。

本来ならば阿曽原温泉小屋にも「協力金収集箱」を設置する予定でしたが、今シーズンは御存じのとおり営業出来ませんので 他の方法 で募金協力並びに アンケート に御協力頂ければ幸いです。

感動を発見するために旅するのでは?

2024-07-10

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手前下部に名剣温泉(崩壊面は旅館よりかなり下流ですので御安心を)

名剣温泉下流右岸側の崩壊面の写真です。

二月に欅平の除雪に入った時点で確認されていましたが、地震によって崩壊したものと推察されます。

下部3/4までは灌木がポツポツ残っているので区別がつくと思いますが、崩壊面上部は灌木が見当たらないのは今回新たに崩れたから?

祖母谷川を堰き止めるほどの規模ではありませんでしたが、相当量の崩落土砂が有ったものと思われます。(下流に押し流されて黒部川扇状地の元になり含まれるミネラルは栄養豊かな海に)

以前地質学者さんから「小黒部谷~猿飛峡~祖母谷温泉~祖父谷~唐松岳に向けて活断層があるのではないか?」と聞かされたことがありますが、現場を見て検証してみて「なるほど」って思わされることが何度もあります。

険しい地形は、長い年月をかけて風化・崩壊を繰り返しながら優しい山容になってゆくのだから激しい変化も仕方ないのですが、その険しさ・荒々しさが有るからこその感動させられる黒部峡谷なはずです。

更には、百年前から現在まで電源開発で宇奈月温泉から上流に向けて「切り開き」「整備して」「維持管理」してきた人間の凄さも黒部の見どころというか感動ポイントになると考えます。

トロッコ列車が一刻も早く復旧して、多くの方々に黒部へ来て頂き「ダイナミックな黒部峡谷」と「頑張って来た人間」を体感して感動して頂きたいと切に願うものです。

当たり前じゃないのが当たり前??(ベタベタ祭り)

2024-07-09

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途中の沢も大暴れしてました。

先ページの続き

祖母谷温泉に荷物を運びこんで遅い昼弁当を食べ始めたら・・・小屋主のトシ君が「温泉は来てるけど水が来ていない」って暗い顔して呟きます。 半月前に下見に来た時にはガバガバ水場から送られていたそうですが、水が無い事には源泉が熱くて温泉に入れないし食事も作れません。

目の前の祖母谷川には濁り水がゴーゴー流れていますが・・どう見ても食事には使えそうにないし、欅平側に戻った場所に湧き水は有るにはありますが16人分の食事を作る大量の水を取りに行くわけにもゆかず・・。

レトルト等で準備してあるわけではなく、大量の生肉系メニューだし、なにより酷暑の中脱水症状で降りて来るメンバーが喜ぶだろうと大仏の実家から送っていただいた「三輪そうめん」を作るには大量の水が必要です。

トシ君が水場の様子を見て来てくれることになりましたが、サポートに救助隊の事務局の市役所職員がついて行きました。

私と残ったものは、新品の発電機にエンジンオイルを入れたり使われていなかった部屋の掃除したりしていたのですが、カンカン照りだった空が??薄雲が広がり出したかと思ったら見る見る黒い雲に入れ替わりザーザー・ゴーゴーと強い雨が降り出して祖母谷川は一気に茶色の濁流と化してしまいました。

水場の様子を見に行ったメンバーは強雨なんて考えてもいなかっただろうし、そもそも祖父谷対岸までだし雨合羽など持って行かなかったはずです。

しばらくしてトシ君達はずぶ濡れになって次々帰って来たのですが、配管の途中で塩ビ100㍉パイプが落石で粉々になっていたそうで、補修材料を取りに来て再度向かってゆきましたが、雨は降り続いていているのですが「今更着替えても」ってことで全身に衣服がベッタリと濡れて張り付き長靴を逆さまにすればジヤーって水が流れ出すのですが・・そのまま作業に戻って行きました。

相前後してパトロール隊も次々と下山してきましたが、「もう少しで降り出されたから」ってことでレインウエアーを着ている者はおらずベタベタ人間が玄関に溢れてしまいました。

当たり前ですが普段下界で生活していると、スイッチ一つで明かりが灯りエアコンで快適になり蛇口をひねればキレイな水が出るのですが・・・今更ながら「俺達の稼業は、沢の暴れ方然り!エライところでやってるわ」なんてことを思い知らされたのでした。(そりゃ落石災害も起きてしまう訳です)

やることやっておかねば!

2024-07-08

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御柱??祖母谷温泉手前トンネルを塞ぐ土石流と巨倒木

白馬岳~祖母谷温泉・唐松岳~祖母谷温泉 両登山道パトロール隊の迎え入れに祖母谷温泉に行って来ました。(工事関係者扱いで、一般の方は入れません)

先日までの大雨の影響を少しは心配していたのですが・・・。(自分には不幸やトラブルは起きないと信じている多くの方々と同じ???)

一応道路は先週までには車が走れる程度になっていると聞いていたので、祖母谷温泉の車両を当てにしていたのですが・・・道路を少し進むと道路が洗堀され抉られているし、岩・流木で埋まり車では前進することが出来なくなりました。

進めないどころか、写真の様に完全に土砂で埋まって重機を持ち込まないとどうにもならない場所が三ヶ所ほど出て来ましたが、重機を持ち出して土砂をどかしていては明るいうちに到着できません。

仕方ないので皆で手分けしてボッカですが、道路はガタガタで足場が悪く山奥とは言え標高が低いので猛暑の中を汗だくになって歩きますが、持ち切れないものは引き返して再度ボッカして搬入が終わりました。

腹空かせてヘトヘトになって下山して来るであろうパトロール隊を迎えるために、大量の肉・肉・肉と喉をカラカラにして降りて来た時のお楽しみのビール・ワイン・ウイスキーやもタップリ用意して、加えて欅平から奥は電気工事業者が来れていないのでポータブル発電機(こいつが重いけど冷蔵庫も電燈も使えないのでは)と燃料も用意したら相当の荷物になってしまいました。

今回は帰りの人員を乗せて帰る車両台数の関係で、運転手と補助者がいてくれたので本当に助かりました。

今シーズンは両登山道の利用は控えてもらう様に登山者には呼び掛けており、利用者はほとんどいないと考えるのですが、パトロールして通常の草刈りを済ませておかねば藪の濃い黒部の登山道は、来シーズンからの管理が大変な目に遭わされるのが目に見えているので登山者の利用の有る無しに関らず「やることやっておかねばならない!」なのです。(トロッコが止まって、普通と違う分苦労するのですが・・・)

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